MA-1に魅せられた、キルティングバッグのものづくり
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なぜか昔から、MA-1に強く惹かれていました。
シンプルで無骨、媚びない姿勢。
そこに一本の軸を感じたからです。
そして裏地に潜む鮮やかなオレンジ。
外は揺るがない強さを見せながら、内側には別の表情を秘めている。
そのギャップに、どこか自分自身を重ねたのかもしれません。
人に合わせるより、自分の軸を守る。
けれど、どこかに優しさも持ち合わせている。
MA-1には、そんな二面性を感じたのです。
その感覚を形にしてみようと、実際にバッグをつくろうと決めました。
キルティングといえば「柔らかさ」「女性らしさ」を連想される方も多いと思います。
特に中綿を使ったものは、ふんわりとした印象がありますよね。
そこで私は、中綿ではなくウレタンを選びました。
軽さと張りを備えたウレタンなら、無骨さを損なわず、それでいて内側には温かさを残せるのではと思いました。
外は揺るがない強さを見せながら、内には優しさを秘めている
―まさにMA-1が持つ二面性を表現できると感じたからです。

さらに、キルティングを施すことで外見も内面も柔らかさがプラスされ、ニュートラルなたたずまいが生まれます。
結果として、女性らしすぎず、男性らしすぎない。
誰にとっても自然に馴染む、フラットな存在感を持つバッグになりました。
ナイロンツイルにウレタンフォームを挟み込んだ独自のキルティングは、軽くて適度な張りが生まれます。
MA-1の気高さをそのままバッグに写し取ることができます。
ブラックは静かに装いを引き締め、カーキは街にも自然にも馴染みます。
シンプルだからこそ長く使え、暮らしの中で力強く寄り添う道具となります。
rojiuraworksのMA-1 キルティングのアイテムは、「なぜかMA-1に惹かれた」という個人的な衝動から始まっています。